名古屋の
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調査してわかったこと

またもや後ろの窓越しにセダンをチェックするが、ちょうど彼女が車を降りて、マンション裏口に入るところだった。
けれど、車のドアからマンションの裏口まで1mほどの距離しかなく、今から車を降りて走っても、エレベーターの着床階を確認するのは難しい。
なんとなく妙な雰囲気がした。
まるで、女の子を人目に触れさせたくないような感じで・・・。
彼女が車を降りてすぐ、白のセダンがぼくのいる駐車場に向かってきた。
ぼくの後ろを通過し、斜め後ろの駐車場に止まった。
そこは、2台の契約なのか、白線が長く、白いセダンの隣りもすでに2台縦列で止められていた。

送り迎え付きの事務員って、いったいどんな職種だというのだ?
白いセダンの男が車から降り、マンションに向かう。
けっこう若い感じの男だった。
ぼくはあとをついて行こうが迷ったけれど、まだ続く調査なので、初日は我慢することにした。

運転手の男とニアミスしていることから、この日は少し離れたところで様子をみることにした。
隣りのスーパーの駐車場に移動する。
ここなら、マンション裏口もかろうじて見えるし、白いセダンもばっちり見える。
ぼくは念のためにセダンのナンバーをメモしておいた。

しばらくして動きがある。
今度は昔風の紺色の乗用車が白いセダンの前にとまった。
やはり、2台の契約だったようだ。
またしても若い男がおりてきて、マンション裏口に向かう。同じ駐車場に止めたのだから、同じ仕事関係に違いない。
車の中で張り込みをして1時間半。
紺の乗用車が動いた。

マンション裏口で待機していると、髪の長い女の子が車に乗り込むのが見えた。
すぐに車が発進する。やはり怪しげな様子。
15分ほどしたら、今度は白いセダンの男がマンションから出てきた。
もしかしたら、対象者かもしれない、と、ぼくは動きやすい位置に移動した。
マンションの裏口ははっきり確認できなかったが、マンションから通りに出るとき、対象者の横顔を確認。
すぐ、尾行調査に入る。

後部座席に対象者が乗っている。
これって、普通の事務員の扱いじゃないよな?
車は大通りに出た。
そこからさらに10分。隣りの市に入った。
高速道路下をしばらく走ってから、白いセダンは右折車線に入る。
すぐ後ろについてもいいものか、かなり迷ったけれど、初日から見失うわけもいかず、かなりの至近距離まで近づく。
自分の鼓動が聞こえてしまいそうなくらい緊張していた。

ほとんど待つことなく、右折信号に促され、細い道路へ。
さらに次の信号で右に曲がると、信号のないところで、コンビニ沿いの道へ左折して行った。
ぼくはとっさにコンビニ駐車場へ入る。
田んぼ道を走る白いセダンはそれなりの距離を持っても十分確認できるので、ぼくも見失わないように跡をつける。

ここは間違いなくホテル街。
彼女は仕事しているんじゃなく、もしかして不倫しているのでは?という疑惑が頭をよぎったけれど、それにしてはおかしな点がいくつもある。
白いセダンは、昔ながら風の1件のホテル駐車場に入って行った。
男一人のぼくは、まさか、そこまで付いて行くわけにもいかず、ホテルから少し離れた場所で路上駐車していることにした。
どうしようか迷いつつ、念のためにビデオの準備をする。
ここで張り込みをして、車がでてくる証拠を撮っておこうか、と。

ところが、5分たたないうちに、白いセダンがホテルから出てきた。
思わずぼくは持っていたビデオを構える。
ホテルから左折したセダンはぼくの車の方へまっすぐと走ってくる。
ぼくはそのままビデオを構える。
そこには、まちがいなく男一人が乗っていて、対象者のみをホテルに下ろしてきたらしい。

これって、まさかの風俗ではないか・・・?



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